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熊野古道講座始めました。
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Kumano Kodo Explorer
2019年7月27日
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ユーチューブはじめました！
Ｋumano Ｋodo 熊野鼓動
熊野古道を紹介するＨＰでは最も古いサイトです。
2001年6月開設という元祖、熊野古道の老舗です。
「熊野鼓動」というサイト名は、2001年に
和歌山大学の近藤先生からいただいた名称。
熊野古道は今も息づいているという意味です。
筆者(サイト運営者)は、ガイド本も出版しています。
産経新聞出版 1600円＋税
他のガイド本にはない、熊野古道に残る伝説を解説しています
あなたは、延喜七年(907)宇多上皇以来  番目の熊野御幸の旅人となりました。 |
Takashi.Oue
熊野古道は、過去の道ではなく、歩けば今も鼓動が聞こえます。
当サイトのグーグルマップでは他の追随を許さない
完璧な熊野古道を案内(ガイド)しています。
熊野古道
ＧoogleMap
熊野古道を研究して、37年目になりました。
ルートは、年代によって常に変更があります。
今も、観光、熊野古道として
新しいルートを、皆さんは古道と思っています。
いにしえの道の姿を、正しく知って歩くことは
意味があると考えます。
2018年9月18日 朝日新聞
熊野古道 汐見峠 呼び上げ地蔵を語る筆者（サイト運営者)
平成30年1月1日 ニュース和歌山 新春特別号
平成29年12月24日 フォーラムでの 写真展 & 座談会
読売新聞 和歌山版 12月25日
写真展 熊野古道 のお知らせ！
場所 ＪＲ海南駅 かいぶつくん
２０１７年 ９月８日（金）～１５日（金）
９：００～１７：００
毎年恒例となりました写真展で、今年もやります。
２０１７年９月より「わかやま 滝物語」を新連載スタートします。
和歌山県の滝は、４３０とも、それ以上ともいいます。
そんな滝王国わかやまを写真で紹介するシリーズです。
ご期待下さい。
写真展 熊野古道の旅 開催のお知らせ！
場所 きのくに信用金庫内海出張所
２０１７．８．４から８．２８まで
９：００～１６：００
なお、信用金庫が営業中の公開となりますので、土、日は閉館です。
２０１６．９．１３ ＨＰ移転しました！
niftyが運営するLA.COOCAN.JPです。
お気に入りに登録お願いします。
http://kumanokodo.la.coocan.jp/
２０１６．８．１１ 公開グループ フェイスブック 勉強会
熊野古道 We Love Kumano Kodo.を開設しました！
Facebook
熊野古道
２０１６．８．１ 残念なお知らせ
１５周年で、ついに老舗niftyがホームページを閉鎖する。
つきましては、引継ぎページに移行せざるを得ないようです。
９月末をもって、一度閉館します。
２０１６．６．１
和歌山県の滝+α
和歌山の滝ＧoogleMap
和歌山県の滝は、４３０あると言われています。
しかしこれは名前のあるものだけで、無名滝を入れると１０００以上はあるとも言われています。
全部を網羅することは出来ませんが、
和歌山県のレッドデータにも掲載されている危機的な滝を含め、早急に完成させたいと思います。
これを見ると、紀伊半島は滝に覆われた巨大霊場であった事がわかりますね。
千の滝に、千人の僧が修行していたのでしょうか？
滝一つに、それぞれ神々が宿る。宿というテーマに迫ってみたいと考えています。
皆様の情報をお待ちします。
詳しくは↓
Facebook
３７年間、熊野古道を歩き続ける和歌山県在住の写真家のホームページです。
東京、大阪で熊野古道の写真展を開催するなど、熊野古道にはまっています。
２００１年６月開設以来、熊野古道を紹介するホームページ
「熊野古道写真紀行 熊野鼓動」として
ヤフー公式サイトの認定を受けています。
和歌山県がＰＲ用に作成したラッピングトラックバス
上の写真が採用されました
今も走っています
ラッピング トラック バス
２０１５年２月撮影 中辺路を走るバス
後ろの平安衣装の三姉妹と横の那智の火祭りの写真です。
熊野大鳥居のページ
熊野古道とその沿線にあったと言われる熊野九十九王子について、その所在と現状をレポートいたします。
大阪から熊野三山まで、いっしょに歩いてみましょう。
王子とは、熊野権現の分身として出現した御子神、在地のさまざまな神々を組織したものと言われています。
王子の語源は、仏語の童子。
王子社では、参詣者によって奉幣や経供養の儀式、里神楽、馴子舞を舞ったそうです。
一つ一つの王子社で、これら神に手向けた儀式を行い、身を清め、熊野に向かったのでしょうか・・。
熊野への道は、石の文化ではなく、木の文化であったため、中世には存在したであろう発心門をはじめとする鳥居や社殿はすでに朽ち果てて残存していません。
王子を解く鍵は、王子社にまつわる伝説や地名、伝統芸能、祭といったキーワードに隠されています。
なぜ爆発的に蟻の熊野詣が起こり、そしてすたれたか、解く鍵をいっしょに探してみましょう。
大阪天満橋にある第一王子窪津王子から熊野那智大社までの道のりをご案内します。
写真家として熊野古道に足を踏み入れて、すでに３３年。
熊野三山への道は、難行苦行の旅です。
伊勢に七度、熊野に三度。
ぜひ、死地熊野三千六百峰を訪ねてみてください。
「熊野九十九王子」現状踏査録
調査は、「熊野古道道しるべ」の著者西律氏が行った昭和４６年の「熊野九十九王子現状踏査録」を再調査する形で、第１回昭和５７年から昭和６０年、第２回平成８年から平成１３年に行いました。
昭和４６年のわずか１１年後の昭和５７年当時は、石碑や案内板が雑草に埋もれるなど、現状は厳しいものがありました。
ただ、当時は、埋もれる以外は破壊も少ない状況でした。
昭和４６年（１９７１）から３０年・・・。
平成１３年６月は西律氏が調査を始めてから、ちょうど３０年目にあたります。
現在、大阪、和歌山の都市部ではビル、住宅が押し寄せ、古道や王子址は飲み込まれつつあります。
また、山岳部では古道ブームによる現状変更など、王子址や道もこれまでの長い歴史であったように、常に変更しつつあります。
これは、現在に限ったことではなく、御幸の最盛期、寛喜元年（１２２９）藤原頼資が１０年ぶりに参詣したところ、沿道にあったはずの王子社が倒壊して、なくなっていた・・・との記述があるところから、わずか１０年の間隔で王子社は現れては消え、消えては現れている現状があったようです。
延喜七年（９０７）からすでに、１１００年・・・
王子を辿る旅は不可能なのでしょうか・・・
結論から言いますと、中右記にあるような雷鳴、豪雨で難儀をしたといった自然現象は、熊野歩きをしていると現実に遭遇していますので、自然現象、紀州の山々の形は当時と変わることなく体験できるといえます。
車で訪れ、少し古道を歩いても、いにしえの人が見たであろう景色や空気といったものを十分体験できるでしょう。
当時、京の殺伐とした権力闘争から、つかの間魂魄の帰結を求めて、熊野に向かった都人の心が、現代人である我々日本人の心に今も存在し続けていることが、私たちを熊野に誘う理由なのかもしれません。
ただ、王子社がどのようにあったかを下調べしてゆくのと、しないのとでは古道歩きの楽しさが格段に違ってきます。
私が、ライフワークにしているのは、紀州の美しい自然ではなく、この厳しい旅の途中、旅人のその息づかいをテーマとしています。（未熟ですが・・）
西律氏の踏査３０周年と氏の業績を再認識するため、このたびホームページを開設することにしました。
このページが、熊野古道を愛する方々の一助となれば幸いです。
※ 王子の整理番号は、「九十九王子のページ」の現状写真と比較できるよう、私が任意につけたものです。
王子址は、時代を問わず、また九十九王子ではないと言われる熊瀬川王子や不明のものも含め、すべてを網羅するため西律氏の調査にない王子も入れてあります。
王子址は、移祀や合祀で特定は難しいし、また、時代によって王子も変遷しています。
説も各種あり、特定はできませんが、とりあえず再調査し、その結果、地元の方々の話から疑問があったものは私なりにその結果をコメントしています。
あくまでも、ここ３０年で、王子址がどう変遷したのかに重点を置きました。
以下、熊野九十九王子の所在地をご紹介します。
現状写真は、ダウンロードに時間がかかる関係から、別の九十九王子ページでご覧下さい。
九十九王子、熊野鼓動展のページは画像データが多く、重いです。
なお、ページ中の画像について、雑誌等への掲載、転載等する場合は、私宛にメールをお願いします。
メールボックスは、自己紹介のページにあります。
このページを印刷するなどして、古道歩きの時に持ち歩けば、参考になるかも・・・。
それでは、よい旅を・・・
熊野古道みちしるべ
熊野九十九王子址 所在地一覧
出立点
○ 京都 城南宮（鳥羽離宮）
京都市伏見区鳥羽離宮町７ 城南宮
鳥羽離宮の御殿を精進屋とし、潔斎を行う 衣食住の物忌みで、熊野精進という
精進の後、夜半に淀川を下る
※ 城南宮の社務所でお話をお聞きしたところ、当時、鳥羽離宮は広大な敷地を有していたが、今当時を偲べるのは、城南宮の庭と、鳥羽離宮跡の丘くらいだという
城南宮のパンフレットにも、「熊野を初め物詣でにあたっての方除けのための御幸や精進所にあてられた・・・」とあります
○城南宮の場所は？ ↓ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
←地図にリンクします【無料】詳しい場所を知りたい方はクリック！
「Map Fan Web」は、IBMホームページ・ビルダーが推薦するインクリメントＰ株式会社のインターネット地図検索サービスです。
「YAHOO! WEB OF THE YEAR 1999」旅行・地域部門で１位を受賞したサービスだそうです。
当サイトは、紹介した王子址の位置をわかりやすく説明するため、この地図リンクサービスを受けています。
なお、利用規約第１１条によりますと、本サービスの利用料金は無料です。（うれしい！）
ただし、地図そのものは著作権フリーではないそうですのでご注意下さい。
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○ 石清水八幡宮
京都府八幡市
途中、石清水八幡宮に参る
○ 八軒家船着場（渡辺の津）
大阪天満橋 天満橋駅前
昆布処永田屋本店前に、八軒家船着場址の石碑
早朝、ここで上陸
現状 石碑あり 昆布処永田屋では、店の前に無料の小冊子「八軒家の今昔」を置いている
店の女主人の話では、よく聞かれるので小冊子を置いているとのこと
１ 窪津王子
大阪市中央区石町２－１ 座摩神社行宮
現状 労働センターなど高層ビル谷間の社 鳥居 石碑
以前あった神社の石灯籠がなくなっている
２ 坂口王子
大阪市中央区神崎町４－５ キリスト教会敷地
南大江公園 西側
現状 キリスト教会などの雑居ビル 遺跡は特になし
南大井公園の南西角に坂口王子伝承地の立て札あり
この辺は、坂が多いため、坂口王子というそうです
大阪の古道歩きは、アスファルトばかりで一見つまらなそうに思えますが、坂などの高低差はよく残っています
３ コウト王子（郡戸王子） 【不明】
大阪市南区高津町一番町１ 高津神社周辺【推定】
現状 高津神社境内 結婚式場で有名
※ 高津神社がコウト王子であるという裏付けはないという
○ 高津宮址の石碑
大阪市天王寺区餌差町１０ 大阪府立高津高校
府立高津高校正門内に高津宮址の碑があり、校地を高津宮址とする文献も多い.
しかし、西律氏はその石碑はいわれのないものと否定的な立場をとっている
地図上からだけ言えば、ここは坂口王子から東に大きく外れているところから、場所的にコウト王子は高津神社周辺の方が納得できます
４ 上野王子
大阪市天王寺区上之宮町４－４０ 上之宮台ハイツ前
現状 マンション玄関口に、上宮之址の石碑あり
３０年前は、金龍閣という旅館であったと地元の人の談
現在は、マンションに様変わりしている
５ 阿倍王子
大阪市阿倍野区元町９－４ 阿倍王子神社
現状 古くからの神社 大阪府で唯一現存する王子社
隣接して、安倍晴明神社
６ 津守王子
大阪市住吉区墨江２丁目６ 墨江小学校 南側
現状 府営墨江住宅 民家 遺跡等は特になし
７ 境王子 【不明】
堺市北田出井町３丁４ 大阪刑務所西方
現状 住宅街 公園 交差点角に堺王子の石碑、数基の石仏あり
ここは、王子ヶ飢墓地のあったところで、石仏がわずかに残され、付近の住民がお参りしていました
近くは、公園になり、若い母親と子供が遊んでいます
墓地であったことも、やがて忘れ去られるようです
８ 大鳥居新王子 【不明】
堺市鳳東町７丁 ダイエーおおとり店 南側か？【推定】
ＮＴＴ鳳営業所の北側が美波比神社跡といわれる
現状 高層マンション、駐車場 遺跡は特になし
この付近の水田にあった美波比神社旧址の石碑を移動したとのこと
※ 関連地 大阪市鳳東町４丁３７２番地 久保方内庭
美波比神社旧址の石碑
久保方の娘さんに取材させてもらいました
ありがとうございました
９ 篠田王子
大阪府和泉市宮本町 宮本町会館前
大鳥居の南東すぐの小路を北にゆくと宮本町会館
現状 篠田王子跡石碑あり
少しわかりにくいです
ちなみに、大鳥居を東に行くと、聖神社があります
１０ 平松王子
大阪府和泉市幸町３丁目６ 市営幸第２団地４７号棟付近
団地そばの交差点に、平松王子北西７０メートルの案内石碑あり
現状 団地敷地 遺跡等なし 近くに子安地蔵
１１ 井口王子（井ノ口王子）
大阪府和泉市井口町５ 妙福寺西側 住宅街
現状 遺跡等なし
オージャノクボ（王子の窪）の窪地は整備され、新興住宅が建ち並ぶ
なお、妙福寺には、井ノ口王子石碑あり
１２ 池田王子
大阪府岸和田市下池田町 ＪＲ久米田駅 西方 信貴方東側雑草地？
現状 畑、雑草地 民家が建ちはじめている 遺跡等なし
地元の信貴一男氏によれば、この付近は古くからオージミヤ（王子宮）と呼称
やはり、ここは「オージミヤ」と言ったそうです
王子址は、信貴方の東側約３０メートルに、ぽつんと雑草地があり、ここが宮址だという
取材に応じてくれました信貴一男氏の貴重なお話
ありがとうございました
１３ 浅宇川王子（麻生川王子）
大阪府貝塚市半田 ひがしかいづか駅から南東１５０メートル？
半田会館 南西１００メートル付近 民家
現状 民家 田畑 特に遺跡等なし
溝は、昭和４６年当時のままであるが、開発が進んでいる
１４ 鞍持王子
大阪市貝塚市地蔵堂 いづみはしもと駅 南方３００メートル 畑付近？
現状 畑 特に遺跡等なし 付近一帯畑であるが、住宅が建ち始めている
１５－１ 近木王子
大阪府貝塚市地蔵堂 正福寺東側
現状 コンクリートの祠あり 石仏群が祀られている
正福寺境内には広場がある その北東角に小祠
１５－２ 近木王子
大阪府貝塚市王子７０６
善正寺東側、吉祥園寺の西側
現状 民家 特に遺跡等なし
※ 近木王子は、正福寺説と善正寺説があるが、西律氏によると善正寺説の方が合致するとのことです
１６ 鶴原王子
大阪府泉佐野市貝田町 貝田町会館付近
加支田神社旧址
現状 公園等 特に遺跡等はないが、貝田町会館西側道路脇に巨石あり
近くに大きな四角池がある
１７ 佐野王子
大阪市泉佐野市上町１丁目１２ 府営泉佐野上町住宅１号棟 北東側
現状 空き地 ウバメガシの生垣 佐野王子石碑あり
１８ 籾井王子
大阪市泉佐野市南樫井１７４－１ いづみモータース 内庭
現状 民家 籾井王子石碑あり
いづみモータースのご主人
快く取材に応じていただきまして、ありがとうございました
１９ 厩戸王子
大阪府泉南郡泉南町中小路 ゴルフセンター南東角
現状 畑地 石碑あり
近くには、ゴリラが飛行機をつかんでいる広告塔のある巨大パチンコ店ができ、様相が変わりつつあります
２０ 信達王子（信達一ノ瀬王子）
大阪府泉南町岡中 王子址境内
現状 地蔵堂、小祠、狛犬など立ち並ぶ王子址
昭和４６年当時と全く変わっていないのは驚きです
２１ 長岡王子 【不明】
大阪府泉南郡岡中 林昌寺付近【推定】
現状 寺社 山地 特に遺跡等なし
２２ 地蔵堂王子 【不明】
大阪府阪南市和泉鳥取 ＪＲ和泉鳥取駅 南東約３００メートル
琵琶ヶ崖【推定】
現状 遺跡等は特になし 石積みの広場がある
ＪＲ和泉鳥取駅から、山中渓の住宅地に通じる琵琶ヶ崖への道は廃道となり交通不能という話でしたが、
実地踏査した結果、途中崖崩れなど道が寸断されており、危険な箇所はありましたが、全線通行可能でした。
ただ、利用されていないため、草木に埋もれています。
途中、古い石積みの広場のような場所があり、古道の雰囲気がよく残っているのには驚きました。
王子跡は、ある程度の広さの敷地が必要だと考えると、この付近かもしれませんが、詳しいことは不明です。
※ 琵琶ヶ崖から南方約１００メートルの住宅街
大阪府阪南市山中渓５８８ 北方約５０メートル
公園横LPガス倉庫前に地蔵堂王子の白い立て札があります
２３ 馬目王子（ウハメ王子）【不明】
大阪府阪南市山中渓１１６９ 三国鉄工所 南西角
ＪＲ山中渓駅 北方約４００メートル
現状 鉄工所敷地 馬目王子の白い立て札あり 遺跡等はなし
※ 山中渓八王子社神職である三澤道秀氏（昭和４年生まれ）に、取材したところ、この鉄工所付近に自然石に「馬目王子社址」と彫られた石碑があったが、昭和４，５年頃の造成工事で、その行方がわからなくなったと聞いているとのことです
氏は、下記の三澤家のご主人で、このときの造成工事で、鉄工所付近にあったご神体である丸石を三澤家の山中神社に移動してお祀りしてあるとのことでした
西律氏が、王子址とした場所は元鳥取神社のあった場所で、明治の合祀でなくなった場所であり、王子址ではないとのことでした
三澤氏は、西律氏の「熊野古道道しるべ」をご存じで、氏がおっしゃるには、西律氏が馬目王子址を調査されたとき、土地の古老の案内で、鳥取神社跡を王子址と思われたのではないかとのことでした
なお、三澤家の庭で、承暦３年（１０７９）、天皇がお忍びで立ち寄られたときに建立されたという石碑を見せていただきました
石碑には、「澤四郎善眞」の文字があり、澤四郎はのちに三澤と変わり、三澤家の先祖であるとのことでした
暑い日でしたので、私は三澤氏から、缶コーヒーのおせったいまで受けました
ありがとうございました
※ 関連地
１ 大阪府阪南市山中渓１８３－１ 山中神社 地福寺から南方５０メートル
現状 三澤家が祀る王子神社（馬目王子） 山中の足神さん
ご神体は丸石 石の祠に祀られている 西律氏が描いた石の祠もありました
大阪府阪南市山中渓２５１ 三澤道秀方 庭に「澤四郎善眞」の石碑
２ 大阪府阪南市山中渓５６４ 南西約５０メートル付近
地福寺（子安地蔵）西方約１００メートル 元鳥取神社跡地【推定】
現状 遺跡等特になし
２４ 中山王子
和歌山市滝畑２６５ 田中方 ＪＲ滝畑第１踏切西側
現状 民家 案内板あり
最近、王子址の裏山が、コンクリートでよう壁工事をされています
２５ 山口王子
和歌山市湯屋谷７３－１ 加納鉄工所 南方約５０メートル雑草地
田中化粧品店の道路を隔てた向かい側
現状 雑草地、裏は竹林 遺跡等なし
以前あった山口王子の和歌山市教育委員会の白い案内板がなくなっている
※ 近くの田中化粧品店のご主人に伺ったところ、店の道路向かい側は白鳥神社跡地であるとのことでした
西律氏が描いた石仏についてお尋ねしたところ、昔あった石仏も、近くの霊現寺に移すなどしたため、今は何もないとのことでした
かわりに、なぜかそこから約１００メートル北側の道路沿いの歌碑横に山口王子の新案内板があります
教育委員会の案内板は、移す場所がなくて、そこから北にある歌碑の側に移動するしかなかったのでは・・・とのお話でした
新案内板のあるところは、崖の横で、とても王子社のあった場所とも思えないことから、この新案内板は疑問です
和歌山市湯屋谷７８ デンソー社和歌山営業所前 道路向かい側
現状 道沿いに岩の歌碑 山口王子の新案内板あり
○ 小町堂 小野小町終焉の地
和歌山市湯屋谷 小野寺橋南詰め 南東方約５０メートルの墓地
小町堂の石碑は、昭和６０年頃はこんもりとした雑木林に囲まれ、忘れられたように置かれていましたが、今は新しい墓地にきれいに祀られています
ただ、小町堂の石碑は、一つだけぽつんと立ち、太陽をまともに浴びて、眩しそうです
やはり、小町堂は、こんもりとした木立の下が似合うようです
２６ 川辺王子
和歌山市上野２３７ 西蓮寺 南西方
現状 川辺王子社址 鳥居、祠、石仏 案内板あり
※ この川辺王子だけが、西方に大きくはずれています
地図上だけからすると、力侍神社を川辺王子とする大正１５年、県委員の調査報告が正しいような気もします
よくわかりません（汗、汗）
○ 力侍神社
和歌山市川辺６５ 八王子寺神社 力侍神社
現状 元川辺王子址という大正時代の案内板あり
２７ 中村王子
和歌山市楠本３４６
現状 水田 案内板あり
○ 川辺渡し場 紀ノ川
和歌山市川辺 付近
２８ 吐前王子
和歌山市吐前７０２
現状 水田 案内板あり 遺跡等はなし
２９ 川端王子
和歌山市布施屋６８２
現状 三叉路に木製祠 地元の人に祀られています
ただ、最近あたりは新興住宅地のために整地されています
※ 川端王子社から西方７００メートル付近が川端王子旧址（推定）とする説もあります
ＪＲ和歌山線小栗踏切付近 案内板あり
３０ 和佐王子
和歌山市彌宜２６０
現状 みかん畑 山地 和佐王子の石碑 案内板あり
最近、あたりは造成、整地され、蜜柑畑がなくなっています
また一つ王子址が消えようとしています
３１ 平緒王子（平尾王子）
和歌山市平尾５６２
現状 平尾自治会館 消防団倉庫 案内板あり
平尾自治会館が建て替えられたことから、以前あった周囲を囲んでいた石積みがなくなっていました
こうした現状変更は少し淋しいです。
新たに、この王子跡を訪れた人は、以前の様子を知るよしもないからです。
私が撮影した古い写真と、比較してもらえばわかります。
３２－１ 奈久知王子（奈久智王子）
和歌山市奥須佐３ 奥本嘉平方 裏山
現状 農家、みかん畑 木の小祠 瓦焼きの鯱 案内板あり
※ 所有者の奥本嘉平氏（昭和２年生まれ）に取材したところ、木の小祠は代々あったもので、場所は若干北に移動しているとのことです
氏が３０歳くらいの時、当時竹林であった裏山を購入し、密柑山に開墾したところ、現在、小祠に祀ってある体長５０センチくらいの瓦製鯱の破片が出土し、さらに、土器の破片も多数出土したが、土器の破片は知人にあげてしまったとのこと
現時点で、小祠から１０メートルほど上の部分は、３段の段々畑であるが、開墾したときは山の斜面であるにもかかわらず、およそ１００坪ほどの平地があり、その平地を蜜柑山にするため、現状の３段に整地し直したとのことです
氏は、出土した鯱は比較的近年のものであるところから、この裏山には大きな屋敷があったものと推測しているとのことです
ただ、土器については不明です
さらに山の頂上にある松村氏所有の竹林にも平地があります
この王子址も、私有地内ですので踏み荒らさないように、側道を入り、奥本氏がいれば声をかけて入りましょう
３２－２ 奈久知王子（奈久智王子）
和歌山市薬勝寺２２３ 東方 向か山 付近
現状 山地 竹林 瓦焼きの祠 石仏
西律氏が描いた瓦焼きの祠は、壊れていました（涙・涙・涙）
※ 奈久知王子も、３２－１和歌山県聖蹟と３２－２紀伊続風土記のふたつの説がありますが、このふたつの王子址の間に「オイダニ（王子谷）」があり、またしても、またしても・・不明です
オージャノクボ、オージミヤ、ホージャ、ホージミヤ、そしてオイダニです
３３ 松坂王子
海南市且来１４２７
現状 庚申塚 石の祠 直径１メートルくらいの巨石 案内板あり
場所は、道路の拡張に伴い、元の位置より西側に移動しているようです。
祠の前に、草に埋もれている巨石（直径１メートル）には、奈良県明日香村にある酒船石にあるような彫刻が施されています。酒船石は、最近の学説では水落遺跡や漏刻としての機能が注目されつつありますが、このような場所にも飛鳥のような遺跡があったのでしょうか？（ただし、これはまったくの私の希望的推測です）
この王子跡は、私の家の近くであり、もっとも好きな王子跡です。
３４ 松代王子
海南市大野中１０５５ 春日神社に至る山道脇
現状 山地、石碑、祠 案内板あり
ただし、石碑は西方約１００メートル、日方川にかかる松代橋付近にあったものを移動したとのことです
王子址の旧跡は 現状 民家、畑
３５ 菩提房王子
海南市大野中９５
現状 石仏群 県案内板あり
以前は、無造作に石仏が置かれていましたが、最近はブロック塀で囲まれ整備されています
３６ 祓戸王子
海南市鳥居２５７ 如来寺前
現状 空き地 駐車場 以前はここに案内板もありましたが、今はありません
※ 祓戸王子址は、如来寺奥約１７０メートルの山中に石碑がありますが、道から離れています
如来寺の門前に社祠があったという説もあります
○ 祓戸王子の石碑への入口
３７ 藤代王子（藤白王子）
海南市藤白４４８ 藤白神社
現状 神社
毎年大晦日から新年にかけて獅子舞が奉納されます
○ 熊野一の大鳥居
ここに、熊野一の大鳥居があったそうです
海南市民の私としては、この大鳥居の復元が夢です・・本気です（笑）
本宮町は大斎原に平成の大鳥居が建設されましたので、海南市もどうでしょうか？
○ 有間皇子の墓
藤白神社から西方 有間皇子の墓 歌碑、石碑あり
有間皇子が謀反の疑いで、藤白（藤代）坂で絞首
熊野御幸が始まる２５０年前、斉明４年（６５８）のことです
平成１３年は、有間皇子が亡くなってから１３４４年だそうです。
有間皇子が絞首となった１１月１１日に、毎年、藤白神社で「有間皇子まつり」が行われます
３８ 塔下王子（藤代峠王子）
海草郡下津町橘本１６１５ 藤白峠 地蔵峰寺内
現状 祠 石碑 案内板あり
ただ、王子跡は、祠や案内板のある場所から北方、地蔵峰寺本堂北側の竹藪
○ 御所の芝
ここからの紀州の海、眺めは絶景です
３９ 橘本王子
海草郡下津町橘本１０８４の２ 阿弥陀寺内
現状 寺院 寺内の王子址には橘の樹が植えられている
※ 阿弥陀寺住職の奥様にお話を伺ったところ、檀家の方の陳情もあり、近々ここにも県の案内板を設置するそうです
橘の樹は、蜜柑の原木であり、橘本王子址には代々植え継がれてきたものだそうです
奥様に、この橘でつくったという橘酒のおせったいを受けましたが、美味です
口当たりのよい柑橘系の香りが、口の中で広がりました
ありがとうございました
４０ 所坂王子
海草郡下津町橘本７７９ 橘本神社
現状 菓子の神様 橘本神社
菓子祭には、菓子メーカーの超特大饅頭が出ます（笑）
４１ 一壺王子
海草郡下津町市坪２７０ 山路王子神社
現状 神社
毎年１０月１０日の奉納花相撲、泣き相撲が有名
子供の背中に土を付けると、病気をしないとか・・
ここ以外でも、王子社では泣き相撲がよく行われています
泣き相撲は、王子址を解くキーワードです
旅の上皇を楽しませた奉納相撲でしょうか？
４２ 蕪坂塔下王子（蕪坂峠王子）
有田市宮原町畑 蕪坂
現状 山地 竹藪 石碑 立て札あり
うろうろしましたが、何も見つけられませんでした
４３ 山口王子
有田市宮原町道４４１の１
現状 立て札 石碑 王子祠跡の石積み 手水鉢 石塔の一部
（平成１４年６月、現状変更です。公園になっていました。）
西律氏のイラストにある手水鉢（山口王子社の遺物）は公園に設置・・・
○ 現在の山口王子社
山口王子の北方に現在の山口王子社が祀られています
ここを山口王子跡と紹介しているガイドブックも多いようです
４４ 糸我王子
有田市糸我町中番９３０
現状 蜜柑畑 糸我王子社跡の石碑（明治４０年） 王子跡の石碑（昭和６０年） 天保の道標 石の残骸
糸我峠と栖原への分岐点に「左熊野」の石碑
○ 現在の糸我王子社
現状 小祠
現在の糸我王子社は、王子址から北北方の民家裏にあります
ここも、ガイドブックによっては、糸我王子跡と紹介されています。
４５ 逆川王子
有田郡湯浅町吉川９２５の２ 王子社
現状 神社 王子社
逆さま川が、流れています
紀州の川は、東から西に流れるのに、この川は西から東に流れています
溝のようで、見過ごしがちですが、確かに逆さに流れている錯覚にとらわれます
４６ 久米崎王子
有田郡湯浅町別所３２２ 湯浅上水道横
現状 石碑 案内板あり
４７－１ 津兼王子
有田郡広川町井関２７７ 高速道路 広川インターチェンジ内空き地
料金所より西方約５０メートル
現状 瓦焼きの小祠（中に石が２個入っている）は今もあります
津兼王子の石碑 井関王子の案内板あり
インターチェンジ開設のため、土地が５，６メートル上昇しているが、瓦焼きの祠の位置は変わっていないとのこと
ただ、インターチェンジ内ですので、料金所のおじさんに声をかけ、見学しましょう
快くオッケーしてもらえるはずです
４７－２ 井関王子
有田郡広川町井関３１３の１・３１３の２ 自動車修理工場
現状 修理工場 遺跡等なし
※ 津兼王子と井関王子は、同一のものとする文献も多いが、地元の元観光協会会長である竹中正氏に取材したところ、津兼と井関は時代が違い、同一のものではないとの説明でした
街道が変更になったことから、王子社も移動したのでしょうか
また、西律氏が記載した井関王子「広川町井関字北垣内３１１３の１」は誤りであるとの指摘もありました
３０００番台は公図にないとのことで、２７７番地が正しいようです
多くの文献、各種ガイドブックや和歌山県のガイドブックでも、この井関２７７番地付近を井関王子としています
私も、津兼イコール井関と考えていました
しかし、ここでは、時代の変遷でルートが変わったことから、二つの王子社が存在したとする地元の歴史家でもある竹中正氏の説をご紹介しておきます
４８ ツノセ王子（河瀬王子・川瀬王子・津の瀬王子）
有田郡広川町河瀬１４３
現状 山地 岩 石碑あり 案内板あり
４９ 馬留王子（東の）
有田郡広川町河瀬３９９
現状 石碑あり
ここも、第１回昭和５９年の調査とは様相が変わっています
王子碑は、コンクリートの側壁に囲まれ、当時の面影はありません
５０ 沓掛王子
日高郡日高町原谷８４５
現状 畑に登る道沿いに石碑 後鳥羽院御幸聖蹟碑案内板あり 近くに沓掛王子神社あり
５１ 馬留王子（西の）
日高郡日高町原谷３６２
現状 道路脇に石碑 案内板あり
５２ 内の畑王子
日高郡日高町萩原１９７０
現状 水田の中に小森 石碑 石灯籠の残骸 巨石 案内板あり
５３ 高家王子
日高郡日高町萩原１６７０
現状 高家王子神社 社 石塔 鳥居 狛犬 案内板
王子社の雰囲気がよく残っています
５４ 善童子王子（田藤次王子・富安王子）
御坊市湯川町富安１３４７
現状 小森 祠 石碑 案内板あり
５５ 愛徳山王子
御坊市藤田町吉田２１６７
現状 山地 石碑 愛徳山神社跡地の石碑 案内板あり
５６ クハマ王子（九海士王子）
御坊市藤田町吉田２２６３の１
現状 祠 石碑 案内板あり
５７ 岩内王子
御坊市岩内５１５
現状 コミュニティ会館前 石積みの上に石碑あり
○ 岩内１号古墳
岩内王子の近く（東側）にある岩内古墳は、有間皇子の墓との説もあります
岩内古墳に皇族クラスの漆塗りの木棺が見つかったこと、紀州で亡くなったのは有間皇子だけであること、御坊市あたりは、有間皇子と謀反を企図した塩屋連鯏魚の領地であったことが理由
５８ 塩屋王子
御坊市塩屋町北塩屋１１４４ 塩屋王子神社（別名美人王子）
現状 神社 鳥居 石塔 塩屋王子祠碑 案内板あり
毎年１０月中旬に、美人王子まつりがあります
この王子社に、詣ると美人の子供を授かるそうです
私は、御坊市に赴任したこともあり、おかげさまで元気な美人三姉妹を授かりました（汗・汗）
５９－１ 上野王子（井戸仏）
御坊市名田町上野１２９３
現状 井戸 石仏、墓石群 立て札あり
５９－２ 上野王子
御坊市名田町上野１５２８ 土地改良事務所
現状 石碑 案内板あり
※ 上野王子は、前者の井戸仏から、後世、後者の社地址に移転したとか・・・
６０ 津井王子
日高郡印南町津井 ホームセンター農林屋（以前は浜ドライブイン）
現状 国道４２号線沿い 駐車場 遺跡等特になし
この駐車場の北側に、王子田
６１ 叶王子
日高郡印南町印南７４５
現状 鳥居 叶王子神社旧跡石碑 石仏群 水鉢
ここは２回の調査でも変わることなく、よく残っています
※ 津井王子と、叶王子も混同されがちですが、叶王子は、津井王子を移祀したものとか・・
６２ イカルガ王子（富の王子）
日高郡印南町印南３４５０
現状 民家 社地の石積みの石であるという石が無造作に置かれています
イカルガ王子神社から北北西約４００メートルに位置
○ イカルガ王子神社
後世、イカルガ王子を移祀
６３ 切目王子
日高郡印南町西ノ地３２８
現状 神社 鳥居 石塔 社
○ 中山王子神社
日高郡印南町島田２９１６ 中山王子神社
中山王子を後世にこの神社に移祀した
俗称足の宮と言い、足神さんです
ここから先の榎木峠には、やたら木にかけられた靴を見ました
６４ 中山王子 【不明】
日高郡印南町橋ヶ谷 オジヤダニ（王子谷）
現状 山地 桑原清次方南方約５００メートル左手に幅３０センチほどの小川がオジヤダニ
開墾された梅畑の奥に、沢が二手に分かれた間に平地があり、自然石か、人工的に積まれたものかよくわからない石がごろごろしています
人工石のような四角い石もありました
※ 中山王子神社から、榎木峠を越え、しばらく無人の山道をゆくと、道の左右に建てられた民家が桑原清次方です
たまたま農作業をされていた同家の妹さんという方に話を伺うと、ここにはもう誰も住んでいないとのことです
さらに、話を伺うと、ここから小１キロほど行ったところに、オジヤダニという沢が流れているそうです
またしても、オジヤダニ（王子谷）です・・・（謎・謎・謎）
６５ 岩代王子
日高郡南部町西岩代
ＪＲ岩代駅 北方
現状 海沿いの松林 祠 案内板あり
６６ 千里王子
日高郡南部町山内２５９ 須賀神社
現状 神社 社 鳥居 石塔 句碑 貝殻が供えてあります
お供えは、貝殻でいいそうです・・ とってもリーズナブルな神様です（笑）
６７ 三鍋王子
日高郡南部町北道２１７ 三鍋王子社
現状 神社 鳥居 社 歌碑 王子神社の石碑
６８ 芳養王子
田辺市芳養町１０２９ 芳養大神社
現状 神社 鳥居 狛犬 石塔 社
６９ 出立王子
田辺市元町３２７ 田辺第三小学校 南側
現状 祠 出立神社之址の石碑 鳥居
７０－１ 秋津王子【不明】
田辺市下万呂７１９ 竜神橋南詰 田辺市浄水場 竜神バス「小泉」バス停付近
現状 遺跡等特になし 旧地柳原村？
７０－２ 秋津王子【不明】
田辺市秋津町５９ 中田方 北側角 紀伊民報社より北方約２００メートル
現状 「秋津王子安井宮地」の石碑
石碑の横文「往昔是より南七町旧柳原村よりこの地に奉還明治三年雲の森に合祀昭和二五年一二月下秋津村」
※ 会津川の氾濫で、王子はそのたび移動したということです
※ 西律氏が、スケッチした「安井宮旧地碑」付近の水田は、最近、田辺バイパス（Ｒ４２）や、日曜大工センターの駐車場となり、跡形もありません
７１ 万呂王子
田辺市上万呂４３０の１ 黄色の壁の酒屋さんが目印です
現状 水田、畑 案内板あり
７２ 三栖王子（ミスズ王子）
田辺市下三栖１４４４の２ 善光寺橋を渡り、報恩寺から山道を登る
現状 山地 王子権現の丸円柱の石碑 石碑 案内板あり
７３ 八上王子
西牟婁郡上富田町中島１３８０ 八上神社
現状 神社 鳥居 石塔 歌碑 社 案内板
７４ 稲葉根王子
西牟婁郡上富田町岩田３１０８ 岩田神社
現状 神社 鳥居 社 岩田神社址の石碑
７５ 一ノ瀬王子
西牟婁郡上富田町小山１５９２
現状 小森 一ノ瀬王子の石碑 水鉢 石塔 小祠 案内板
７６ 鮎川王子
西牟婁郡大塔村鮎川６５９ 王子社
現状 祠 鳥居 石碑 水鉢（明治二六年） 案内板あり
７７ 滝尻王子
西牟婁郡中辺路町栗栖川８５９ 十郷神社
現状 神社 鳥居 社 法筐印塔 凡字のある花崗岩石碑
現在の古道は、神社の裏手に通じる道を熊野古道としていますが、西律氏の本や文化財保護の山本新平氏のお話によると、古道は神社の前を右手に入っていった廃道だということでしたので、調査したところ寸断されてはいましたが、神社右手の山中腹には、古道らしき道があり、通行可能でした。現在の古道より急坂です。
※ 滝尻王子の門前にある「みずもと商店」には、古道グッツが揃っています
ここの女主人は、古道のことをよく知っておられます
○ 乳岩・胎内くぐり
７８ 不寝王子
滝尻王子の裏 山手すぐ
現状 山地 石碑のみ 案内板
７８ 大門王子
西牟婁郡中辺路町高原７０７の２
現状 大門王子の石碑 凡字のある花崗岩石碑 近年の小社 周囲が柵で囲まれている 案内板
７９ 十丈王子（重照王子）
西牟婁郡中辺路町大内川１３０７
現状 山地 石塔 石碑 案内板
８１ 大坂本王子
西牟婁郡中辺路町近露２５１１
現状 山地 石碑 石塔 丸石 １メートル四方の石台 石の残骸 案内板
○ 牛馬童子
○ 箸折れ峠
８２ 近露王子
西牟婁郡中辺路町近露９０６
現状 社地 昭和９年横矢氏建立の近露王子跡石碑 案内板
○ 野長瀬一族の墓
８３ 比曽原王子
西牟婁郡中辺路町野中１１４３ 旧国道３１１号沿い
現状 山の斜面 石碑のみ
元比曽原バス停北方１００メートル
８４ 継桜王子
西牟婁郡中辺路町野中５９１ 旧国道３１１号沿い
現状 社地 石碑 鳥居 狛犬 社 老杉
とがの木茶屋の西隣です
○ 野中の一方杉
○ 野中の清水
８５ 中川王子（中河王子）
西牟婁郡中辺路町野中２１７７ 旧国道３１１号沿い
現状 山地 石碑 案内板
８６ 小広王子
西牟婁郡中辺路町野中１ ＪＲ小広バス停すぐ
現状 山地 上の部分が割れた石碑 案内板
８７ 熊瀬川王子
西牟婁郡中辺路町野中 ＪＲ小広バス停から東約４００メートル
現状 山地 石碑 墓石群 案内板
８８ 岩神王子
西牟婁郡中辺路町道湯川２２２
現状 峠の頂上にあるすこし小高い山地 石碑 案内板
○ 蛇形地蔵
蛇形地蔵から東方約５００メートルに湯川王子
参詣者が絶えないとのことです
鐘があります この鐘を鳴らす間に願い事をすればかなうそうです
８９ 湯川王子
西牟婁郡中辺路町道湯川２０
現状 社地 石碑 鳥居 社 石塔 案内板
９０ 猪鼻王子
東牟婁郡本宮町三越１８１１
現状 谷川沿い 石碑 石仏 石積 案内板
９１ 発心門王子
東牟婁郡本宮町三越１６５２
現状 新しい社 石碑 鳥居
ここには、鳥居ではなく城門のような発心門があったそうですが、礎さえわかりません
ここからは、熊野の聖域です
９２ 水呑王子
東牟婁郡本宮町三越１４１６の１ 廃校（三里小学校水呑分校）横
現状 学校跡地 石碑 石仏 案内板
本当に水が飲めます
９３ 伏拝王子
東牟婁郡本宮町伏拝１５７
現状 山地 王子址石祠 和泉式部供養塔 案内板
９４ 祓戸王子
東牟婁郡本宮町本宮１０７７ 熊野本宮大社社殿から北１００メートル
現状 石祠 案内板
○ 大斎原
現状 石祠２基 平成の大鳥居
明治２２年の大洪水まで、熊野本宮大社のあった中州です
ひっそりとした中州は、神々が、円座になって座っているようです
１９９９年南紀熊野博の時に大鳥居が復元されています
○ 熊野本宮大社
東牟婁郡本宮町本宮１１１０
大洪水で流出を免れた上四社、本殿を移築して、現在の大社がある
熊野三山の中では、古い社殿で趣があります
９５ 湯峰王子
東牟婁郡本宮町湯峯１１０ 湯ノ峰温泉公衆浴場 東光寺（薬師）横
現状 遺跡等特になし
後方の山上に、湯峰王子の小社 鳥居
湯峰王子は、つぼ湯などで知られる県内でも有数の温泉地です
この王子に詣ったということは、参詣者も温泉で疲れを癒したのでしょうか・・・
○ 熊野速玉大社
新宮市上本町１
大社は、新築され明るい色彩を放っています
９６ 阿須賀王子
新宮市阿須賀１丁目２
現状 神社 社殿 鳥居 敷地内から竪穴式住居跡
９７ 浜王子（高蔵王子）
新宮市王子町１丁目１４ 王子神社
現状 神社 社殿 石塔 鳥居
そのままです
９８ 佐野王子
新宮市佐野３丁目２５ 国道４２号線沿い 松瀬橋北詰 王子橋バス停前
現状 敷地中央に王子址石碑 案内板 北隣に尼将軍宝筐塔 南隣に顕彰碑
全く変わっていません 案内板が新しくなっただけです
９９ 浜の宮王子
東牟婁郡那智勝浦町浜ノ宮３５０ 浜の宮大神社 補陀落山寺横
現状 神社 鳥居 石塔 神武天皇頓官跡
ＪＲ那智駅西方すぐです
１００－１ 市野々王子（一乃野王子）
東牟婁郡那智勝浦町市野々１９９３ 市野々神社
現状 社殿 鳥居 石碑 石塔 案内板
そのままです 相変わらず南に隣接する「郷倉の跡」の石積みは荒れ果てています
１００－２ 市野々王子
東牟婁郡那智勝浦町市野々１８６４ 市野々区コミュニティセンター北側
現状 石積 巨石（天照大神御影向石） 庚申塔
東側の山は、墓地で、墓石群が並んでいます
１０１ 多富気王子
東牟婁郡那智勝浦町市野々４３８ 大門坂脇
現状 石碑 案内板 庚申像
大門坂の途中にあります
○ 熊野那智大社
東牟婁郡本宮町本宮１１１０ 第１番札所「青岸渡寺」に隣接
ここから見る那智の滝は、最高です
古人もここから汗を拭き拭き、滝を見たのでしょうか・・・
○ 大雲取越えで、湯峰王子へ
そこから、逆順で京へ・・・
帰りは、王子社に寄ることなく、行きより速いスピードで帰ったそうです
中右記 藤原宗忠 京都から本宮までの往路１５日間、復路９日間 計２４日
延喜７年 宇多上皇 ２５日間
明月記（熊野御幸記） 藤原定家 ２２日間
以下、熊野古道を歩く上で、参考となる文献をご紹介します。中右記や熊野御幸記は必ず読みましょう。(^-^)
参考文献
①「熊野古道 道しるべ」西 律著 荒尾成文堂
②「熊野への道」吉田昌生著 向陽書房
③「熊野古道 古道を歩くためのガイドブック」芝村 勉著 ゆのき書房
以上は、和歌山県在住の方で、実際に歩いた記録です。（もっともおすすめ）
④「熊野中辺路 古道と王子址」熊野中辺路刊行会 くまの文庫
⑤「熊野中辺路 歴史と風土」熊野中辺路刊行会 くまの文庫
⑥「中辺路文化 第１集」昭和４１年 中辺路文化の会
これは、地元中辺路町のメンバーによる渾身の作です。
廃版ですが、中辺路文化の会は特に秀逸です。
⑦「紀伊続風土記」
⑧「和歌山県聖跡」 和歌山県
⑨「古事類苑 神祇部九十三」
⑩「熊野」
公的機関の調査記録としては、以上の４作品が欠かせません。
⑪「熊野詣」五来重
⑫「熊野古道Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」向陽書房
⑬「熊野古道」小山靖憲著 岩波新書
以上は、余りにも有名な熊野古道解説書です。
「歴史の道 古熊野をたずねて」監修 神坂次郎 和歌山県観光連盟
「熊野古道を歩く」宇江敏勝著 山と渓谷社
「日本の原郷 熊野」梅原 猛著 新潮社
「熊野詣 熊野古道を歩く」監修神坂次郎 講談社
「紀州の伝説」中村浩 神坂次郎 松原右樹著 角川書店
「和歌山県の歴史散歩」和歌山県高等学校社会科研究会 山川出版
「万葉の歌９ 和歌山」村瀬憲夫著 保育社
「熊野三山・七つの謎」高野 澄著 祥伝社
「日本の神々 古代人の精神世界」平野仁啓著 講談社現代新書
「國學院雑誌 熊野学術調査特集号 続熊野学術調査特集号」
「日本の古典名著 総解説」自由国民社
「日本の歴史」集英社
「神々と神話の謎 東洋編」学習研究社
「日本の宗教の事典」学習研究社
「逆説の日本史」井沢元彦著 小学館
「マグナムフォト 熊野古道サンティアゴへの道」河出書房新社
「陰陽道 安倍清明の謎」歴史の謎研究会編 青春出版社
「日本史から見た日本人」渡辺昇一著 祥伝社
「一冊でわかる古代史」吉成繁幸著 成美文庫
「熊野」和歌山県立博物館発行
「広川町における熊野古道と王子考」竹中正著 元広川町観光協会会長
「熊野古道五感之図」監修 近藤隆二郎 滋賀県立大学助教授
「有間皇子をめぐる謎」山本賢著
「熊野草子」監修 小野田真弓 熊野古道を世界遺産に登録するプロジェクト準備会代表
「マップルライフプロ」（電子地図）昭文社
あとがき
１９８２年（昭和５７年）当時は、熊野古道を歩くためのガイドブックも少なく、古道歩きも大変でした。
当時、和歌山の地方紙「ニュース和歌山」に連載されていた地元、和歌山県海南市在住の芝村勉氏の「熊野古道 古道を歩くためのガイドブック」は大変参考となりました。
それは、実際に歩いた筆者の生の声が記されていたからで、中右記や御幸記でも同じことがいえるからです。
また、西律氏の執念ともいえる「熊野古道道しるべ 熊野九十九王子現状踏査録」は、私の心に響きました。
現場においてスケッチされた、その時々のイラストは秀逸です。
西律氏が描いた瓦焼きの祠などを、私が撮影した写真で紹介しています。
西律氏の本を購入し、見比べてもらえば、また楽しいかな・・・と思います。
西律氏が、３０年前、私と同じようにこの祠の前で佇んでいたのかと考えると・・・時間隧道です。
西律氏や芝村勉氏の調査資料を基に、写真として表現しようと取り組み始めたのがきっかけでした。
芝村先生は、現在も和歌山県の語り部・作家として広くご活躍中です。
先達の方々の貴重な資料を基に、写真家として熊野古道をライフワークにしています。
熊野古道の個展は、平成１０年１０月に和歌山市内で開催しました。（参照・熊野鼓動展のページ）
写真展開催は、私の生き甲斐ですので毎年開催します。
最近では、道（ルート）はガイドブックで、図面入りで丁寧に紹介されています。
ルートも諸説ありますが、参考文献の「熊野詣 熊野古道を歩く」監修神坂次郎、「熊野古道を歩く」宇江敏勝著、「熊野古道への道」吉田昌生著や、和歌山県や市町村発行のパンフレットをご覧下さい。
吉田昌生先生は、私の尊敬する師匠です。
藤白神社の宮司をされていますが、今、熊野古道の第１人者、和歌山県世界遺産マスターとしてご活躍中です。
ルートはそちらの方にお任せして、私は、九十九王子がどのようになっているのかを中心に調査しました。
それは、熊野詣は、王子社で行う参詣者の儀式が一番重要で、王子から王子への道は、とりあえず行ければよくて、ファジイでよいと考えているからです。
（もちろん、行程における参詣者が見たり、聞いたり、感じたりすることは重要です）
実際に時代によって、ルートが変遷したり、洪水でルート変更を余儀なくされたりとかの理由で、王子社も移動するくらいですから、王子から王子を次々に巡るのが正しい熊野詣であるのかもしれません。
（ただし、本当のルートを探索することは非常に重要です。ここは、私も数々の異論を持っています。一般の通説とは違うルートが、地元では伝わっているからです）
古道を案内する表示板も、市町村の努力で整備されています。
こういったガイドブックや案内板は大変ありがたいことです。
しかし、ではなぜ人は熊野を目指すのかという、魂魄の行方を記すガイドブックはないようです。
（うーん、ちょっと危ない・・・）
ページ作成者
和歌山県海南市 在住（松代王子の近くです）
大上敬史（おおうえ・たかし） Takashi.Oue
１９５８年生まれ
１９８１年 ミノルタロッコール地区別フォトコンテスト 年度賞 受賞
読売写真大賞 優秀賞 ほか
１９９８年 和歌山ＮＴＴ紀伊会館で、熊野古道をテーマに写真展「熊野鼓動」を開催
２００１年 和歌山マリーナシティわかやま館で「第２回熊野鼓動展」開催
２００３年 １月 ミノルタフォトスペース新宿 「すくくまの」写真展
２月 ミノルタフォトスペース大阪「すくくまの」写真展
２００４年 １０月 和歌山マリーナシティわかやま館「歴史の道 熊野古道」写真展
１０月 ＮＨＫわかやまギャラリー「熊野古道 石畳」写真展
２００５年 和歌山県ラッピングトラック・バス 写真採用
現在も私の写真を載せたバスが運行しています。
和歌山マリーナシティわかやま館「希有なる旅」展
２００６年 ＪＲ東海の熊野古道ＰＲポスター 写真採用。
２００７年７月11日～23日
デンマーク コペンハーゲン市庁舎 日本万博協会協賛
「わかやま展～高野・熊野へのいざない」へ写真20点を出品。
２００７年７月 熊野川町 小口自然の家 「熊野九十九王子写真展」
２００７年７月 紀伊風土記の丘 紀の国文化センター 写真展
２００９年７月 古座川町 喫茶ダーチャやまんば 「熊野古道」写真展
２０１１年２月 「熊野信仰と滝」 喫茶サンコロンビア
２０１１年12月 「さよなら秀衡桜」喫茶サンコロンビア
２０１２年８月 「熊野の夏祭り」 喫茶サンコロンビア
２０１３年７月 「紀伊山地の霊場と参詣道」 和歌山県 那賀振興局
２０１３年10月～3月 「紀伊山地の霊場と参詣道」 紀陽銀行本店 各支店
２０１４年10月 「熊野ふるみち～ 安珍の足跡」 世界遺産 熊野本宮館
２０１５年３月 「熊野ふるみち」 新宮信用金庫本店
現在 和歌山県在住の写真家 椎崎義孝氏に師事
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